強制送還目前に緊急滞在許可 グリーンカード面接で逮捕の男性

 【23日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニュージャージー州の連邦地方裁判所は22日、米国永住権(グリーンカード)申請のため面接に訪れたところを米移民税関捜査局(ICE)に逮捕され、強制送還の危機にさらされていたクイーンズ区の男性に緊急滞在許可を与え、強制送還を延期した。
 2003年にエルサルバドルから米国に不法入国したアントニオ・デ・ヒーサス・マルティネスさん(35)は米国籍の女性と16年に結婚。同年に永住権を申請し、今年4月27日に面接を受けたが、面接後に逮捕されて以降、同州ハドソン郡の移民収容所で身柄を拘束されている。マルティネスさんは過去にも不法移民であることを理由に身柄を拘束されたことがあるため、面接前に弁護士に相談したが、「ニューヨーク市は不法移民を保護する聖域都市(サンクチュアリーシティ)であるため、問題ない」と言われていたという。
 米自由人権協会(ACLU)ニューヨーク支部およびニュージャージー支部は共同で22日、移民局の面接時における非米国人の拘束に関する新方針に異議を申し立て、連邦裁判所に提訴した。
 マルティネスさんの弁護士は、永住権とともに釈放を申請している。夫妻には2人の子どもがいる。

nynews180626_4-1