引退公演はコロナパークで ポール・サイモンにとっての「家路」

【20日付ゴッサミスト】1960年代に一世を風靡(ふうび)したフォークデュオ「サイモン&ガーファンクル」のポール・サイモンさん(76)は20日、引退前最後のコンサートを9月22日、クイーンズ区のフラッシング・メドウズ・コロナ・パークで行うと発表した。
サイモンさんは、子どものころ同会場から自転車で20分ほどの場所に住み、そこから徒歩約10分のフォレストヒルズ高校を卒業した。声明文で「(最後のコンサートを同会場で行うのは)偶然ではない、宿命だ。素晴らしい歌手人生だった」と述べている。
サイモンさんは06年、米タイム誌に「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、グラミー賞受賞数は13に上る。16年の引退表明時、ニューヨークタイムズ紙の取材に「名声を含め全てに疲れた」とその理由を明かしている。ツアー中には疲れて15時間連続して寝たことや、大きな白いテントを山だと錯覚したこともあったという。
同コンサートは「ホームバウンド(家路)」と題し、チケットの販売開始は今月29日午前10時。ニューヨークのビル・デブラシオ市長は「(サイモンさんにとって)家路とはニューヨークに違いない。歌手人生の総仕上げとして最適だ」と歓迎した。