【21日付ウォール・ストリート・ジャーナル】マンハッタン区のセント・ポール・アンド・セント・アグネス・メソジスト教会は21日、不法移民を保護していると発表した。
同教会ではグアテマラからの不法移民、デボラ・バリオス・バスケズさんと次男(2)を5月中旬から保護、滞在場所を提供している。長男(10)は親戚宅に預けられているという。バスケズさんはニューヨーク市内に13年間住んで息子2人をもうけたが、不法に入国していたため強制送還を恐れて同教会に駆け込んだという。
トランプ政権は4月、不寛容政策を推進、今月20日まで親子を引き離す政策を取っていた。この日、バスケズさんは長男と離れて暮らしていることに言及し「親子分断は国境に限らず市内でも起こっている」と訴えた。同教会のレア・マシューズ牧師も「親子を引き離すのは非人道的」と話した。
拘禁や移送に抵抗する市民団体、新聖域連合によると、移民局は通常、不法移民逮捕のために宗教施設には立ち入らないとされる。同連合幹部のサラ・ゴンザロさんは、聖域を求める移民が増えていると指摘、「追放されると分かっていながら(家族を守るために)不法滞在を告白するのか、滞在して闘うのか、厳しい選択を迫られている人が増えている」と話した。