【5日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】米郵便公社(USPS)がニューヨーク市にある「本物」ではなくネバダ州ラスベガス市のカジノにある「複製」の自由の女神像を切手のデザインに使用したとして、複製を制作した彫刻家、ロバート・デイビッドソンさんが著作権料などを求めて訴えていた裁判で、米連邦裁判所のエリック・ブラッギンク判事はこのほど、USPSに350万ドル(約3億8800万円)の支払いを命じた。
同判事は「明らかに本物とは違う。切手のデザインに使用されているのは紛れもなく『斬新でセクシーな』複製の女神像だ」との原告側の主張を認め、「表情は、よりモダンでフェミニンであり、本物とは異なる複製が使用されている」と結論付けた。USPS側の弁護士は「本物と酷似しているため著作権を主張するに値しない」と反論していた。
USPSは複製の女神像の顔を使用したデザインの無額面切手を2011年に発行。少なくとも3カ月間販売し、7000万ドル(約77億6000万円)を売り上げたという。
複製女神像はラスベガス市のニューヨーク=ニューヨーク・ホテル・アンド・カジノに、ニューヨークの街並みの複製と共に設置されている。