【8日付CBSニューヨーク】ニューヨーク・ヤンキースが米大リーグ(MLB)で唯一、プライドナイトを実施しない球団になりそうだ。
プライドナイトは性的少数者(LGBTQ)の象徴であるレインボーカラーの球団グッズを販売したり球場内をレインボーカラーに装飾したりして、LGBTQへの支持を示すイベントで、これまで30球団中28球団が関連イベントを実施してきた。今シーズンは24球団がプライドナイト関連イベントを開催済みまたは計画。ヤンキースとロサンゼルス・エンゼルスだけがいまだに予定なしだ。しかし3日フォーブス誌が、エンゼルスが2019年6月に関連イベント開催を予定していると報じたことで、ヤンキースだけが実施しない球団となる可能性が強まった。
同性愛を公表しているニューヨーク市議会のコリー・ジョンソン議長(民主)は、「プライドナイトはLGBTQの人も他の人と同じように大切な観客だということを示す、とても重要なイベントだ」と主張。「ヤンキースはLGBTQに対して閉鎖的。チームに同性愛を公表している選手もほとんどいない」と指摘し、「名門」スポーツチームであるヤンキースこそが同イベントを率先して行うべきだとしている。
一方、地元ライバルチームのニューヨーク・メッツは2016年に初めてプライドナイトを開催している。プライドナイトの発起人である非営利団体LGBTネットワークのデイビッド・キルムニックさんによると、ヤンキースにも開催を打診したが、断られたという。また、ニューヨークタイムズは昨年、ヤンキースは人種や文化色の強いイベントへの参加を避けていると報じており、チームがLGBTQ関連のイベントも避けているのではとの憶測も飛び交っている。ただ、ヤンキースは過去にLGBTQの若者を支援するイベント、スピリットデーに参加したことがあるため、望みはまだある。ヤンキースは8日時点で取材に応じていない。
先月行われた市のプライドマーチ(ゲイパレード)では、49年の歴史上初めてMLBが参加している。