【10日付クレインズニューヨーク】カリフォルニア州サンフランシスコ市を拠点とする民泊仲介大手エアビーアンドビーは10日、トランプ大統領の移民政策により引き離された移民親子の再会に取り組む非営利団体ヤングセンターに、1万ドル(約112万円)分の無料宿泊利用券を寄付すると発表した。
同社が寄付する無料券を使えば、再会させた親子をニューヨーク市、イリノイ州シカゴ市、アリゾナ州フェニックス市、カリフォルニア州ロサンゼルス市、ワシントンDC、テキサス州サンアントニオ市、同ヒューストン市、同ハーリンジェン市にある同社が仲介する賃貸物件に滞在させることができる。同社はまた、移民を支援するボランティアにも宿泊場所を提供し、移民を受け入れるホストには同団体によるトレーニングを受けさせるという。
ホテル組合および複数の市は、30日未満の短期で部屋を貸し出す同社の行為は各州法に違反し、住宅不足に拍車をかけ、家賃の高騰を招いていると批判。ニューヨーク市議会にも、同社サイトの物件の住所を警察に公表することを義務付ける条例案が提出されている。
同社の今回の対応について同団体は、「移民を取り巻く環境が危機的状況である中、寛大な支援に感謝している」と称賛。また、「移民の子どもたちはこれまでにないほどの助けを必要としている。全米に広がるネットワークを駆使して最善を尽くす」との声明を発表している。