【11日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市警察(NYPD)の巡査チームが、携帯電話端末の位置情報データから自殺志願者の女性の居場所を割り出す救出劇を見せた。
10日午後6時ごろ、クイーンズ区のNYPD第107分署に取り乱した女性が駆け込んできた。同署によると女性は友人とビデオ電話中で、この友人が自殺を試みていると訴えてきたという。電話を代わった別の巡査が説得すると、テキストメッセージで地図上の位置情報を送らせることに成功。マンハッタン区5番街46丁目付近であることが判明した。
だが、同区内で地図上の位置情報から正確な居場所を特定するのは、干し草の山から1本の針を探すようなもの。連絡を受けた戦術支援対応部隊(TARU)は追跡技術で位置情報の建物がザ・ホテル@タイムズスクエアであることを割り出し、急行。フロントで直近でチェックインした人に絞って尋ね、合鍵で部屋に入ると、首をつっている女性がいた。自殺を試みてから1時間近く経っていたというが脈はまだあり、一命を取りとめた。巡査の1人は「命を救うのがわれわれの職務」と控えめに話した。