【13日付ウォール・ストリート・ジャーナル】9月に投開票されるニューヨーク州上院議員民主党予備選で、クイーンズ区北部の第11選挙区選出議員に、ニューヨーク市の元会計監査官、ジョン・リウ氏(51)が13日、正式に出馬を表明した。現職のトニー・アベラ議員(66)と争う。立候補が見込まれていた弁護士のジョン・デュアン氏が不出馬を表明したことで最終決定したという。
現職のアベラ議員は民主党上院議員の革新派団体、独立民主会議(IDC)に所属。IDCは2011年、民主党内の派閥争いの中で、共和党と同盟を結んだ議員らが結成した。リウ氏はIDCを「ごまかし」と呼び、「上院議会には『真の』民主党議員が必要。IDCは史上最大の二枚舌集団だ」と批判した。
リウ氏は今月13日、「(デュアン氏の不出馬を受け)私が住む地域から上院議員に立候補する(真の)民主党候補がいないと知ってがっかりした」と話していた。
民主党保守派団体「トゥルー・ブルー・ニューヨーク」や、IDC系議員に反対する「No IDC」などの地元政治団体の支持者らは、リウ氏の出馬を求める署名を5日間で3000通以上集め、今月11日に提出していた。リウ氏は「(支持者らは)夜を徹しての署名活動を展開したようだ。草の根の努力は大きな力になる」とたたえた。
同氏はまた、コリー・ジョンソン市議会議長の支持も受けている。「16年の『悲惨な』大統領選以来、この地区の有権者は変化を渇望している。人種比率も人々の考えも変わった。私に有利なのは明白だ」と話した。
リウ氏は01年に市議会議員に選出、2期を全うした後、09年に市会計監査官に選出。同区フラッシングに住み、市立大学バルーク校とコロンビア大学の公共財政学教授を務める。現職のアベラ議員とは14年の上院予備選でも直接対決し、わずか1000票差でリウ氏が敗北していた。