NY市設計施工局長にグリロ氏 「計画通り進められない」風土改善なるか

 【15日付ウォールストリート・ジャーナル】ニューヨークのビル・デブラシオ市長はこのほど、市学校建設局(SCA)のロレイン・グリロ局長(68)を、市設計施工局(DDC)の新局長に指名、16日に就任した。建設計画が予定通り進まないとの指摘があったDDCで、計画通りにプロジェクトを進めることと費用の超過の防止に焦点を当てていくという。
 同局長は、市教育局が所有する建築物の建設と改修工事の監督をするSCAに1994年から勤務し、2010年11月に局長就任。DDC局長と兼務でSCA局長としての任務も続けるため、市の2機関のトップを兼任することとなる。
 17年の調査によると、図書館や文化会館などDDCが指揮を執った計画では、DDCが費用を大幅に引き上げることによる遅延が頻繁に起きていた。完工までの平均年数は、7年間だったという。
 こうした批判を受け、DDCでは17年6月にフェニオスキー・ペニャ=モラ前局長が退任。以来、アナ・バリオ氏が局長代理を務めていた。
 DDCの建設計画での費用の超過と計画の遅延を皮肉ったスタテン島のジミー・オッド区長は、計画完了期間を市民が予想するオンラインゲームを作成していた。グリロ新局長の就任を受け、同区長は「DDCの風土を変えてくれると期待する」と述べた。

ロレイン・グリロ新局長。NY市のツイッター(@nycgov)より

ロレイン・グリロ新局長。NY市のツイッター(@nycgov)より