【24日付ウォール・ストリート・ジャーナル】超正統派ユダヤ教の私立学校(イェシーバー)での、宗教と切り離した一般教育を推進する非営利団体、ヤング・アドボケイツ・フォー・フェア・エデュケーション(YAFFED)は23日、同校に州の教育基準の免除を認めたニューヨーク州法の修正は違憲だとして、アンドリュー・クオモ州知事らを相手取り、ブルックリン区の連邦地方裁判所に提訴した。各校に等しく州の教育基準を適用することを求めている。
州の教育基準は、私立校も公立校と実質的に同等の教育を提供するよう定めている。しかし超正統派ユダヤ教徒のシムダ・フェルダー州上院議員(民主)は、州の教育基準は宗教伝統を侵害するとして、イェシーバーに対し特別に州の基準を免除する「フェルダー修正」法案を州議会に提出し、同法は4月12日に法制化されていた。ただし法制化前にも、州内のイェシーバー83校のうち39校では、州の教育基準に見合うに十分な一般科目の授業を行っていないとされ、州教育局は2015年7月、調査を開始すると発表していた。
YAFFEDは提訴に当たり、「イェシーバーに通う生徒にも州法で保障された教育を受ける資格があるとの明確なメッセージを伝えたい」と述べた。