【29日付WNYC】トランプ大統領は29日、ニューヨークタイムズの発行人、A・G・サルツバーガー氏と会談したことをツイッターに投稿し公表、「フェイクニュースは『人民の敵』に姿を変えた」と批判した。その2時間後、サルツバーガー氏は同紙電子版に声明文を出し、「大統領の発言は分裂をあおるだけでなく、危険を増す」と反論。両者は対立姿勢を強めている。
サルツバーガー氏によると、会談はホワイトハウスの要請で今月20日に実施。「秘密」のはずだったが、トランプ大統領が予告なしに暴露。サルツバーガー氏は、「これでオフレコではなくなった」として「『フェイクニュース』という言い回しは不実で有害」「扇動的発言がジャーナリストに対する脅迫を増長させ、暴力につながりかねない」「(メディア攻撃は)米国のためにならない」など、自らの発言内容を公開した。
同大統領は当初、「よい会談で興味深かった」としていたが、サルツバーガー氏の反論を受け、「死に体の新聞業界のトランプ憎悪者に、この偉大な国を売り渡すことは許せない」「トランプ憎しで精神障害をきたした報道機関が政府の内幕を公開すると多くの人の生命を危険にさらす」など、ツイッターによる攻撃を展開した。