【4日付ウォール・ストリート・ジャーナル】トランプ大統領の娘婿で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏の一族が経営する不動産開発会社、クシュナーカンパニーズが、マンハッタン区ミッドタウンの39階建てオフィスビル、「666フィフスアベニュー」をカナダの資産運用会社、ブルックフィールド・アセット・マネジメントに99年間賃貸する契約で合意した。ブルックフィールドが3日、発表した。
クシュナー氏はクシュナーカンパニーズを率いていた2007年、18億ドル(約2007億2160万円)という記録的な高値で同ビルを購入。しかし長年にわたり経営が不安定で、クシュナー氏がトランプ大統領の上級顧問に就いた17年以降、ビルを巡る交渉は複雑化していた。
事情に詳しい関係者によると、ブルックフィールドは同ビルへの設備投資に6億ドル以上を費やし、ロビーや外装を新調し、内部の機械系統を最新化するという。同ビルは現在空室率が比較的高いが、5番街の52丁目と53丁目の間という好立地から、不動産業界では将来性が高いとされている。
ブルックフィールド・プロパティ・グループの理事、リック・クラーク氏は声明文で「『中心部の中心』という好立地の下、666フィフスアベニューはニューヨーク市の最も象徴的かつ繁盛したオフィスビルの1つになるだろう」と述べた。