「人食いバクテリア」感染、手足指を切断 NJの男性、カニが原因か

 【2日付NJドットコム】ニュージャージー州在住のエンジェル・ペレスさん(60)が先月、体の壊死を引き起こす「人食いバクテリア」として知られる菌、ビブリオに感染した。手足の壊死が進行し今月2日までに手と足の指を切断、現在も予断を許さない状況だという。カニ釣りが原因とみられる。
 ペレスさんの娘によると、ペレスさんは同州モーリス川のマッツランディング沿岸でカニ釣りをした翌日、右下肢が激しい痛みとともに腫れ始め、肌が赤黒く変色、水ぶくれ状態になった。同州カムデン市のクーパー大学病院に駆け込んだという。
 ペレスさんの両手足はビブリオ感染によって壊死が進行し、感染拡大を防ぐため手足の指数本を切断した。容体は一時回復したが、壊死の進行は止まらず、同月20日には腎機能も低下。命の危険を感じた家族はペレスさんをホスピスへ移送する手続きを進めた。しかし今月2日、ペレスさんの希望で同病院での治療を継続することにしたという。
 ビブリオはプールや川、海などの水中や、生息する魚介類に繁殖する。人間には傷ややけどなどから感染し、重篤な場合は死に至る。米疾病管理予防センター(CDC)によると、米国で2010年以降、毎年少なくとも700人から1200人が感染している。