【15日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ニューヨーク州上下両院で、検察の不正行為を監視する委員会の設置を定める法案が可決された。アンドリュー・クオモ知事は今月20日までに同法案に署名する意向。検察行為を監視する委員会制度が成立すれば全米で初となる。複数の関係者が明らかにした。
同委員会は、知事および各議会議長、州の首席裁判官が任命した11人の委員により構成。クオモ知事は20日までに同法案に署名するか拒否権を発動させるかを決めなければならない。
同法案は、これまでに修正や変更が提案され、知事と議会の間で調整が繰り返されてきた。知事は同法案に好意的な姿勢を見せているというが、条件によっては不成立の可能性もあるという。
3期目を目指すクオモ知事は、州の刑事司法制度に有意義な改革を進めるよう、支持者や州知事予備選対立候補のシンシア・ニクソン氏から圧力を受けている。しかし地区検事局は、犯罪者を起訴し有罪に持ち込むためには多少強引な方法も場合によっては必要で、委員会制度は捜査を妨げるとして強い反対を受けているという。
同法案は、会期末に可決された500件の法案のうちの1つ。