風化した墓碑150基を修復 グリーンウッド墓地、高校生が研修

【16日付amニューヨーク】ブルックリン区の高校生が、グリーンウッド墓地で風化した墓碑150基を修復する研修に参加、16日、5週間のプログラムを終了した。同プログラムは、同墓地とニューヨーク市教育局、非営利団体ワールドモニュメント財団が共同で昨年夏から実施している。
「永遠に残るものだから、きちんとやりたかった」と話すアーサー・ケンブリッジさん(16)をはじめ今年は8人が参加した。専門家の指導の下、まず、埋葬記録や地図を頼りに墓の場所を調査し、墓石を掘り起こした。4フィート(約1.2メートル)の深さまで埋もれたものもあったという。その上で、「訪れた人が墓碑を読めるように丁寧に(土や汚れを)取り除いた」とジョナサン・サッチェンさん(17)は説明する。修復する墓に埋葬された故人について、功績なども1つひとつ調査。同墓地やブルックリン公立図書館の資料や先祖検索サイトでも調べたという。
高校生たちは研修期間中、スタテン島の墓地やマンハッタン区のアフリカ人墓地国立記念碑でも修復作業にも従事。同財団のフランク・サンチスさんは、「専門家が不足している」として、参加した高校生が墓碑修復の道に進むよう期待を寄せている。グリーンウッド墓地は1838年開設。著名人が多く埋葬され、米国の歴史的建造物に指定されている。