ブルックリン区グリーンポイントのギャラリー「AWA」で約1カ月にわたり開催されていた、写真家の𠮷竹めぐみさん撮影のシリア砂漠を舞台にした写真展「アラブストーリー」が29日、終わった。同日夜にクロージングレセプションが行われた。
この日は𠮷竹さんがシリアでの体験や平和への思いを語った約10分間のドキュメンタリーを上映。シリア砂漠の遊牧民族、ベドウィンの人々は電気や水道もない中で「相互扶助を実践し、年長者を敬い、思いやりにあふれる」生活を送り、心豊かに暮らしていると気付かされた、と語った。平和を築くためには現状を知ることが第1歩だとし、「自分のことのように想像してほしい」と呼び掛けた。
1歳4カ月で初めてシリア砂漠を訪れ、2004年から11年まで何度も通ったという長男の村田主喜さんも登場し、シリアへの思いをつづった作文を朗読した。現地で暮らす人は「互いをいたわり」「輝きをもって」生活しているとして、そんな姿を知ってもらいたいと訴えた。
展示したのは、1995年からシリア内戦が勃発した2011年3月まで、𠮷竹さんが撮り続けた写真の中から厳選した32作品。