FAO、ロックフェラーセンターに 劇場感覚の「体験型」店

 【8月27日付ウォール・ストリート・ジャーナル】1862年創業の老舗おもちゃ店、FAOシュワルツが11月、ロックフェラーセンター内に復活する。 
 同店は2003年に倒産、09年におもちゃ小売大手トイザらスに買収され、営業不振により15年に閉店した。その後カリフォルニア州を本拠とする子ども用品卸売業者、スリー・シクスティ・グループがトイザらスから買収、旗艦店としている。
 同グループによると、新しいFAOは奇術師による演技や、着ぐるみを着た従業員による接客などを取り入れ、客が「買い物」よりも「体験」できる場所を目指す。トム・ハンクス主演の1988年の映画「ビッグ」に登場した大型ピアノも返り咲くという。最高経営責任者(CEO)のデビッド・コン氏は従業員の採用に当たり、「劇場感覚のパフォーマンスができることが条件」と話す。
 同店が入居するロックフェラーセンターは、1平方フィート当たりの月家賃が約3200ドル(約36万円)と、市内有数の商業スペースだ。小売業界に詳しい専門家は「スリー・シクスティ・グループは(採算よりも)広告効果を狙っている」と分析。同グループは今秋、ラガーディア空港内に小規模店舗をオープンする他、19年には中国にも進出する計画だという。

開店の告知がされている入居スペース(photo: FAO Schwarz)

開店の告知がされている入居スペース(photo: FAO Schwarz)

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