【3日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ニュージャージートランジット(NJT)の従業員による病欠や家庭の事情を理由にした予定外欠勤が月曜と金曜に多く、列車の運休の原因になっているとの集計結果が明らかになった。
NJTでは人員不足が深刻化している。特に運転士は現在350人弱で、欠員は約50人。運転士が休むと、列車は土壇場で運休せざるを得ない。
NJTの集計によると、今年7月1日から8月26日の間、火曜から木曜にかけての予定外欠勤は1日平均23人だったのに対し、月曜と金曜は同31人。土曜は同33人で最も多かった。その結果、予定外運休は金曜が1日平均16本で月曜は同12本。火曜から木曜にかけては同4本以下だった。
年初に就任したNJTトップのケビン・コルベット氏はこの傾向を問題視。「予定外欠勤がパターン化し、乗客に悪影響を与えている」との声明を発表した。これに対し、運転士の労働組合は懐疑的で、ジェームズ・ブラウン組合長はデータが「誤解を招く」とし、研修や健康診断による欠勤や、列車の不具合による運休もあると指摘した。ただし、月曜と金曜に欠勤が偏ることについての明確な説明は避けた。
NJTではこの夏、列車と人員の不足により運休が相次ぎ、乗客にとって「地獄の夏」となっていた。