聖職者の性虐待、各州で捜査 ペンシルベニアの報告受け

 【6日付ニューヨークタイムズ】ペンシルベニア州のカトリック神父300人以上が少年少女に性的虐待し、隠蔽していたとの調査報告書発表から3週間余り。ニューヨークのバーバラ・アンダーウッド州司法長官は6日、州内に8つあるカトリック教区全ての司教に召喚状を発行した。司法長官には大陪審を召集する権限がないため、州内各地区の検事局長らと協力し、同様の犯罪があれば訴追したいとしている。同司法長官は「ニューヨーク州内に被害者がいるのであれば、彼らの声も届けられるべき」と述べた。
 ニュージャージー州では聖職者による性犯罪の特別捜査班を組織。同班には大陪審を通して召喚状を発行する権限が与えられている。両州は聖職者による性的虐待被害者のための専用ホットラインを設けている。
 イリノイ、ミズーリ、ネブラスカ、ニューメキシコ州の司法長官も、各州内で同様の犯罪がないか捜査すると表明。聖職者のほとんどは協力を表明しているという。