【4日付クレインズニューヨーク】トランプ大統領の娘婿で上級顧問のジャレッド・クシュナー氏の一族が経営する不動産開発会社、クシュナーカンパニーズが所有するニューヨーク市内の不動産物件で起きた違反に対して科された罰金の未払い金額が、50万ドル(約5557万円)を超えていることが分かった。賃借人監視団体ハウジング・ライツ・イニシアチブが入手した市の統計から明らかになった。
統計によると、違反のほとんどは、ジャレッド氏が代表を務めていた当時の違反に対するもの。罰金のうち35万ドル(約3890万円)は過去5年間の違反に対してで、21万ドル(約2334万円)は、先月、建築関係書類の偽造に対して科されたものだった。
違反は同社が所有する市内の数十の不動産物件に及び、無許可での電気工事やアスベスト(石綿)の害が及ぶ可能性のある工事をニューヨーク市に届けなかったことなど数百件。罰金のほとんどは数百ドル程度だったが、定められた聴聞日に同社が出廷を怠るなどし、さらなる罰金や利息が加算されていったという。
一方、同社は、罰金のほとんどは民泊仲介サイトを介して違法に部屋を貸し出したアパートの賃借人や、ビルの清掃を怠ったテナントに対するもので、同統計は誤解を招くと反論している。