【11日付WNYC】ニューヨーク市独立予算事務局(IBO)がこのほど発表した報告書によると、市の公立学校で低所得世帯の生徒数が増加している一方で、低所得世帯の生徒が多い学校を支援するための連邦政府による補助金が縮小されていることが分かった。
市は2005年から06学年度、低所得者世帯の生徒の割合が高く、連邦政府が「タイトル1-A」と認定した学校に対し連邦政府から支払われる補助金から10億ドル(約1118億円)以上を受けていた。しかし16年から17学年度には、市内の「タイトル1-A」認定校数が30%増加していたにもかかわらず、同資金の受給額は市全体で38%減の6億5000万ドル(約727億円)にとどまった。
連邦政府は同学年度、全米の認定校6万9000校以上の支援のため、140億ドル(約1兆5663億円)以上を同資金に充てていた。「タイトル1-A」に該当する低所得世帯の生徒数が全米で28%増加している一方で、同資金へ同時期の連邦予算が17%しか増加していないことが市への支給額減少の要因と考えられる。
同資金は課外学習や医療、保護者参加型の取り組みなどに利用される。連邦政府から各州に支給され、各州が各学区に配分する。