バスキアの生涯がブロードウェーに アート界の醜い内幕にも触れる意欲作

 【25日付ウォール・ストリート・ジャーナル】画家、ジャン=ミシェル・バスキア(1960〜88年)の生涯がブロードウェーのミュージカルになる。ブロードウェーのプロデューサー、アラン・D・マークスさんと妻のバーバラさんが25日、発表した。題名および公演開始日は決まっていない。
 バスキアはニューヨーク市ブルックリン区生まれ。88年、ヘロインの過剰摂取により27歳で亡くなった。作品は昨年、米国人画家のものとしては史上最高値の1億1050万ドル(約125億1700万円)で競り落とされた。ミュージカルはその生涯と絵をテーマに70年代末から80年代初めにかけてのアート界の醜い内幕にも触れる。バーバラさんは、「彼の芸術をたたえるだけでなく、もっと深いところを目指す」と抱負を語っている。
 作詞作曲は「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーブン・コルベア」のバンドリーダー、ジョン・バティステさんが担当。トニー賞を受賞したジョン・ボイルさんが演出を務める。
 ブロードウェーは、昨シーズン終了に当たる5月、前期より17.1%多く史上最高の17億ドルの興行収入を記録。映画「オールモストフェイマス(邦題:あの頃ペニー・レインと)を舞台化した作品やポーランドの女性画家、タマラ・ド・レンピッカのミュージカルも企画されている。

バスキアが1983年から88年まで住んでいた、バワリーのスタジオに描かれたグラフィティ(photo: Asami Kato / 本紙)

バスキアが1983年から88年まで住んでいた、バワリーのスタジオに描かれたグラフィティ(photo: Asami Kato / 本紙)