首、肩、腰、関節などの痛みや交通事故の後遺症、不妊や生理不順、更年期障害、アレルギーや胃弱、ぜん息、便秘など、ありとあらゆる体の不調を鍼灸と中国伝統医学で治療するグッドポイントアキュパンクチャー＆ハーバルメディシン。日本人にはよく知られた鍼灸だが治療について正確に知る人は多くない。クリニックを主宰する鍼灸医で東洋医学博士のヤン・ホエ・ツさんが分かりやすく解説する。
古代中国が始まり
はりは今から2000年以上前、中国で生まれました。偶然に体のある部分を押したとき、痛みが和らいだことから注目されたのが始まりです。後年、体には気の流れ、血液や水分など代謝物質の通り道（経絡）があること、また体の各部分につながる経穴（ツボ）があること、さらに経穴を刺激することによって痛みや不調を改善できることが分かり、経穴にはりを刺す治療法が発明され、医学として発展しました。使用するはりは髪の毛ほどの細いステンレス製のものが主流です。手技の他、刺したはりに微弱な低周波電流を通して２つ以上の経穴を同時に細かく一定の間隔で刺激する電気治療もあります。お灸（も草）は、経穴を熱で刺激することにより、新陳代謝を促進したり痛みを軽減したりします。
牛の角や天然石などで作られたへらを経絡に沿って擦り、毛細血管に圧力をかけて体内に溜まった毒を排出させ「気、血、水」の巡りを改善する、グワシャ。小顔効果も期待できる
鍼灸医のヤン・ホエ・ツさん。症状に合わせて中国伝統医学の生薬も調合する。粉末状の生薬はカプセルでもお湯に溶かして飲んでも。「ゆっくり効き、副作用が少ないのが中医学の特徴です」
効能はさまざま
はりの効能は大別すると、①体の凝りをほぐし、痛みを軽減する②体内の神経伝達機能に働きかけ、ホルモンの分泌を促す③新陳代謝や血流を良くし、体力を向上させる、の３つです。経穴を組み合わせて刺激することにより筋肉の緊張をほぐし痛みや吐き気を軽減することから、近年はがん患者の代替治療としても注目されています。肝臓がんを患ったアップル創業者のスティーブ・ジョブズが生前、治療にはりを取り入れていたのは有名な話です。ストレスや感情も解放するので、うつの治療にも効果的です。また、ホルモンの分泌を促進することから生理不順や不妊、更年期障害に悩む人にもおすすめしています。
経穴に針を刺していく。体験した本紙営業部のＳいわく「いた気持ちいい〜」
はりの痛みには個人差
痛みに対する敏感さは個人によっても体調によっても変わります。また、はりを刺す場所によっても感じ方が違います。痛みが少ないのは腹部、逆に比較的痛みが強いのは足や手の指など小さな関節部分です。はりを敬遠する理由に痛みをあげる人は少なくないですが、当院には10歳に満たない子どもも来院しています。治療を受けた患者さんは総じて「いた気持ちいい」「体が楽になるので、多少の痛みは気にならない」と言ってくださります。
時間をかけて回復に導く
鍼灸は、化学物質（薬）を使わずに時間をかけて免疫力や自然治癒力、新陳代謝を高めていく治療です。
体の状態にもよりますが、初回は問診を含め90分から２時間。２回目からは１回につき45分から60分です。症状に合わせて、平均３カ月から半年かけて改善していきます。症状が治った後も健康維持のために長期間通う人もいます。
当院では問診を重視し、経済状況や勤務時間なども考慮に入れ、患者にとって一番適切な治療方針を立てます。交通事故の後遺症治療など、最近は保険が適用されるケースも増えています。
GoodPoint Acupuncture & Herbal Medicine
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土：予約のみ
はり（45分125ドル）や中医学（生薬調合）の他、も草（灸）、グワシャ、カッピング、ツイナ（中国マッサージ）など
