【9月27日付英ガーディアン】ニューヨーク・ニュージャージー港湾局(PA)は9月27日、クイーンズ区ジョン・F・ケネディー国際空港(JFK)およびラガーディア空港(LGA)、ニュージャージー州のニューアーク国際空港(EWR)で働く職員の最低時給を19ドル(約2155円)に引き上げることを投票で決めた。全米の政府機関の最低時給としては最高額となる。2023年までに段階的に引き上げられ、第1回目は今年11月の予定。
対象は荷物係、警備員、客室清掃係など約4万人。大部分は民間業者からの派遣だという。最低時給額は現在、各空港で異なり、JFKとLGAは13ドル(約1475円)、EWRでは10.45ドル(約1185円)となっている。
空港職員らは長年、賃金の引き上げを訴えてきた。PAは両州の知事の監督下にあるが、ニュージャージー州のクリス・クリスティー前知事(共和)は賃金引き上げに反対していた。しかし現職のフィル・マーフィー知事(民主)は引き上げに賛成、一転して実現につながった。
一方で各航空会社は反対し、PAを相手取り提訴する意向。航空業界団体エアラインズ・フォー・アメリカは今年7月「PAは第三者の賃金を規制する権限を持たない」とする文書をPAに送達している。