ハロウィーンテロ、被告に死刑求刑へ NY南部連邦検事局、10年ぶり

 【9月28日付ニューヨークタイムズ】昨年10月31日のハロウィーンにマンハッタン区ローワーマンハッタンで自転車専用道にトラックが突っ込み8人が死亡したテロ事件で、ニューヨーク州南部地区連邦検事局は9月28日、殺人やテロなど8つの罪に問われているサイフロ・サイポフ被告(30)に有罪評決が下された場合、死刑を求刑する意向であることを、同区連邦地方裁判所の判事に伝えた。
 事件の直後、トランプ大統領はツイッターに「死刑にするべき」「早急に進めるべきだ。死刑!」などと投稿。同被告は無罪を主張しているが、死刑求刑を取りやめ終身刑とするなら罪を認めるとして、司法取引を求めている。最終的な求刑の判断は、ジェフ・セッションズ米司法長官に委ねられる。
 連邦検事局による死刑求刑の例は少ない。ニューヨーク州南部地区では2008年に薬物関連殺人事件で有罪判決を受けたハリド・バーンズ受刑者=終身刑で服役中=を最後に約10年なかった。
 同被告はウズベキスタン出身。事件直後にトラックから飛び降り、アラビア語で「神は偉大なり」と叫んでいた。取り調べでは過激派組織、イスラム国(IS)の動画を見て影響を受けたなどと供述していたという。公判は来年10月7日から始まる予定。

サイポフ被告。活動家「#ThePersistence」のツイッター(@ScottPresler)より