「脳食いアメーバ」に感染し死亡 TXのマリンパーク訪れたNJの男性

 【1日付ニューヨークタイムズ】ニュージャージー州の男性が9月、感染すると脳組織を破壊する、別名「脳食いアメーバ」と呼ばれる病原性アメーバ「フォーラーネグレリア」に感染し、死亡していたことが分かった。

 同州ベントナーシティのファブリツィオ・ステイビルさん(享年29)は9月16日、自宅で突然頭痛に襲われた。症状が悪化したため検査を受けたところ同アメーバの感染が確認され、21日に死亡した。ステイビルさんはテキサス州ウェイコにあるマリンスポーツ施設「BSRケーブルパーク」を訪れて以来、体調を崩していたという。
 米疾病管理予防センター(CDC)の伝染病学者は同アメーバの検査のため、同施設からサンプルを採取した。同施設を訪れて体調を崩した人は他に報告されていないという。
 CDCによると同アメーバは水温の高い淡水に生息。人には川や湖での遊泳により感染することが多い。鼻腔から脳に侵入すると原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)を引き起こし、ほとんどが死に至る。感染した水を飲んだり触れたりしただけでは感染せず、人から人への感染もない。
 全米では1962年から2017年の間に143人の感染が報告され、139人が死亡。感染の半数以上が、テキサス州またはフロリダ州で起きていた。

フォーラーネグレリア(photo: USCDC)