【2日付ウォール・ストリート・ジャーナル】再生アスファルトの製造・施工会社、 クイーンズ区ロングアイランドシティのグリーンアスファルトが注目を集めている。2011年に創業したベンチャー企業だ。
同社にはニューヨーク市の運輸局や提携企業が毎年、10万トンを超える使用済みアスファルトを有料で持ち込む。同社ではそれを粉砕し熱処理した上、大豆油を加えて再生する。同社副社長のニマ・ルーヒ・セフィドマッジさんはアスファルトに関する博士号を持つ専門家。リサイクル行程を「そんなに難しいことではない」としながらも、製法確立には試行錯誤を経たという。
市では15年、市の公共工事において再生アスファルトを少なくとも30%使用することを義務付ける条例が成立した。市設計施工局(DDC)設計担当ディレクターのリチャード・ジョーンズさんは「再生アスファルトは資源節約になるだけでなく、値段も3割ほど安い。品質も通常のものと変わらない」と太鼓判を押す。セフィドマッジさんは、市内の道路は向こう20年以内に全て再生アスファルトに代わると予想。製造するのは同社と市運輸局(DOT)の直営工場のみであることから、前途も洋々だ。
仕事は、どちらかというと3K(きつい、汚い、危険)。それでもかまわないというセフィドマッジさんは「アスファルトが大好きなんだ」と微笑んだ。