アンソニー・ボーデイン、劇画出版 「腹をすかせた幽霊たち」

 今年6月に自殺した、シェフでジャーナリストのアンソニー・ボーデインさんの遺作となる劇画「ハングリーゴースツ(腹を空かせた幽霊たち)」が2日、ダーク・ハウス・コミックスとバーガーブックスから出版された。

 ボーデインさんの長年の友人で作家のジョエル・ローズさんとの共作。日本の室町時代に始まり、江戸時代に大衆に広まったとされる怪談会「百物語」に想起を得て制作した。語り手となる武士の代わりにシェフを起用し、食にまつわる「ゾッとする」話9編を収録。ボーデインさんが同作のために考案したというレシピも5つ併録している。
 発行を記念して16日、マンハッタン区イーストビレッジのパブリックシアター内ジョーズパブで、ローズさんや歴史学者らを集めたブックサイン会を開催する。
 劇画ファンだったというボーデインさんはローズさんと2012年に「ゲット・ジロー!」、15年に「ゲット・ジロー!血とすし」を出版している。

同作の表紙(photo: Dark Horse Comics)

同作に収録のボーデインさんの肖像画(photo: Dark Horse Comics)