大型リムジンの安全基準強化訴え 20人死亡事故受け、シューマー議員

 【14日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク州スコハリー郡で6日、大型リムジンが暴走し大破、20人が死亡した事故を受け、州選出のチャック・シューマー上院議員(民主)は14日、大型リムジンの安全基準の確立と強化を訴えた。
 同上院議員は、2012年から16年の間に大型リムジンの事故は12回起きており、10人以上が死亡したと指摘。「大型リムジンは車でもバスでもない。グレーゾーンにあり規制の網の目から漏れている」とし、安全基準の確立を求めた。
 さらに、15年にロングアイランドで4人が死亡した事故以降、国家運輸安全委員会(NTSB)は大型リムジンが起こした事故の詳しい実態を調査していないと非難。実態調査を基に新しい安全基準を作成し、法律を改正する必要があると訴えた。
 6日事故を起こしたのは、2001年型フォード・エクスカーションの改造車。車体を切断してキャビン部分を延長したという。こうした改造では当初備え付けられていた横転防止装置やエアバッグなどが取り外されることが多い。加えて改造リムジンは連邦が定める安全基準から免除され、検査基準も州によって異なる。事故を起こしたリムジンは今年9月、州の車検で不合格となり、運転手も適切な免許を取得していなかった。

8日夜、スコハリー郡アムステルダム市で行われた追悼イベントの様子。
同市レクリエーション課のフェイスブックより