Vol.58 シンガーソングライター Ka-Na(植村花菜)さん

 NYで気付いた幸せの秘訣

共感を呼ぶ歌詞と柔らかい歌声、親しみのある笑顔で人気。今年8月27日、新曲「Happiness」の発表を機にアーティスト名を「植村花菜」から「Ka-Na」に改名した。11月、代表曲「トイレの神様」などを歌う予定のニューヨーク倫理友の会出演を前に、間もなく2年を迎えるニューヨークでの生活や、改名や新曲発表に至るまでの心境の変化について聞いた。(聞き手:本紙)

Ka-Na(植村花菜)
1983年1月4日、兵県生まれ。2005年にデビューし、10年に発売した「トイレの神様」が大ヒット、紅白歌合戦にも出場した。16年末に家族でニューヨークに拠点を移し、コンサートなど精力的に活動を続ける。3歳の息子がいる1児の母。

親しみ持って覚えてもらうため、改名を決意

 ニューヨークで活動して1年が過ぎたころ、米国人が「うえむら」という名字を上手く発音できないことが多く、覚えてもらいにくいと感じていました。もっと親しみを持って覚えてもらえたら、と改名に踏み切りました。
 改名を発表する瞬間は少し寂しく不安もありましたが、新しい名前でニューヨークを拠点に本格的に始動することへの楽しみの方が大きいです。発音は今までと変わらず「かな」なので、今まで通り気軽に呼んでもらえるとうれしいです。

葛藤の日々、楽しむことが大切だと気付いた

 新曲の「Happiness」を制作するまで、いろいろな葛藤がありました。英語が話せず、子育てに追われる日々。来米前に描いていた、やりたかったことの10分の1もできず、焦りや不安が募っていきました。全部を一生懸命やろうとし過ぎて、「やらなきゃいけない」という義務感ばかりが大きくなり、寝る時間を削って頑張り過ぎて疲れることもありました。
 そんな日々の中で「何が1番大切なのか」と自問自答を繰り返すうちに、何事も楽しまなければ意味がないと気付きました。どんなときも自分らしく、楽しむ気持ちを忘れないことが、幸せでいられる秘訣だと思います。そんな思いが、この曲には詰まっています。
 歌詞の全てが好きですが、1番の「超えないようにRed Line 頑張りすぎにご注意あれ」という部分は、サラッと忠告する感じで気に入っています。

子どもに優しいNYは「本当に素敵」

 ニューヨークは、子どもやお年寄りに優しい人が多いように感じます。子育てをする中で、買い物に行けば知らない人が息子に優しく接してくれ、電車に乗れば席を譲ってくれる。そういうところは本当に素敵だなと思います。これからも日本と米国を行き来しながら、お互いの文化の良いところをそれぞれの国に伝えて、Happyな気持ちになれる音楽を届けていきたいです。

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ニューヨーク倫理友の会 第18回年次総会
講演:丸山敏秋・一般社団法人倫理研究所理事長

11/8(木)18:30-(18:00開場)
ニューヨーク・アスレチック・クラブ10階
180 Central Park South (at 7th Ave. & 59th St.)
【申し込み】 ニューヨーク倫理友の会・事務局
☎212-869-1922(火・木)
またはnyrinri2@hotmail.com
$120(一般)、$110(会員)
※食事・ワイン代込み
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Ka-Na Happiness Live in NYC 2018 改名後初のニューヨーク公演、新曲も披露!
10/28(日)21:00- The Bitter End 147 Bleecker St. (bet. LaGuardia Pl. & Thompson St.)
☎212-673-7030 $20(21歳以上限定)