制作デザイン班、全て女性の新作劇 ブロードウェーの「歴史的瞬間」

 【18日付amニューヨーク】ブロードウェー史上初めて、制作デザイン班の全員が女性の新作劇「ザ・ライフスパン・オブ・ア・ファクト」が19日初演。演出のレイ・シルバーマンさんを始め、舞台装置、衣装、照明、音響、制作など、担当スタッフは全て女性だ。
 ダニエル・ラドクリフ主演の同劇は、ラスベガスで起きた自殺に関するエッセーの事実確認を行っていくという物語。シルバーマンさんはスタッフ全員で撮った写真を「歴史的瞬間」と題してインスタグラムに投稿した。
 演劇の制作デザイン関連の雇用者で構成する労働組合、「米ユナイテッド・シーニック・アーティスツ」の組合員は44%が女性。しかし同組合によると過去8年で制作デザイン関連職に採用された人の72%は男性だという。また、ブルックリン区でエンターテインメント関連技術を提供する「プロダクションプロ」が2017年6月から今年4月まで、ブロードウェーのショーに使われた装置の担当者を男女別に集計したところ、女性が担当した舞台装置は20%、照明は19%、音響は4%に過ぎなかったという。
 ニューヨーク市長室メディア・アンド・エンターテインメント課のジュリー・メニン課長は新作劇について「演劇界での女性の地位向上を目指す上で模範となる」と歓迎した。

シルバーマンさんのインスタグラム(silverleigh)より