「オープンドア」式、使用自粛訴え ヘリ墜落、シューマー議員が呼びかけ

 【22日付PIX11】イースト川で今年3月、観光用ヘリコプターが墜落し乗客5人全員が溺死した事故で、ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員(民主)は21日、事故機を運航していた観光用ヘリ手配会社、FlyNYON(フライNYオン)に対し、機体から体を乗り出して撮影ができる「オープンドア」式ヘリの使用を自粛するよう呼びかけた。
 シューマー議員によると、フライNYオンはニューヨーク市内で唯一、「オープンドア」式ヘリによる観光プランを提供。3月の事故以降、連邦運輸安全委員会(NTSB)と米連邦航空局(FAA)は事故原因や同社の安全対策などについて調査を進めているが、同社は現在も同様のヘリを運航し続け、料金を40%割り引くキャンペーンも行っているという。同議員は「危険なツアーを宣伝している。即座に中止すべきだ」と訴えた。
 割引キャンペーンの広告はソーシャルメディアから削除されたものの、同社は電話で申し込んだ客に対しては割引価格で提供している。同社は声明文で「FAAの規則に基づいて運航しており、3月以降、複数の安全改善措置を講じている」と弁明した。
 事故機はエンジントラブルでイースト川に墜落し転覆。乗客のシートベルトは通常より複雑なものが使用され、脱出できずに死亡した。事故以降、FAAは1回の操作で取り外せない航空機用シートベルトの使用を禁止した。

フライNYオンのツイッター(@FlyNYON)より