ブロードウェーの観客、若返り 平均40.6歳、家族向け作品多く

 【19日付ニューヨークタイムズ】ブロードウェーの昨シーズンの観客の平均年齢は40.6歳で、2000年以来最も低かったことが分かった。事業者団体のブロードウェーリーグがこのほど、観客の動向を分析した年次報告書を発表した。デジタル娯楽興隆の時代に、アナログ芸術のショーが若者の間で人気となっているとして歓迎している。
 報告書によると、観客の15%が18歳未満。ミュージカルの観客の平均年齢は39歳で、演劇の51.5歳を大きく下回っていた。昨シーズンは「ライオンキング」「アラジン」「ウィキッド」「ハミルトン」などのロングラン上演作品に「フローズン」「ハリー・ポッターと呪いの子」「ミーンガールズ」「スポンジボブスクエアパンツ」などの新作が加わり、家族で楽しめるショーが多くなったからだと考えられる。
 同団体理事長のシャーロット・セント=マーティンさんによると、学校で教師が16歳の生徒に推薦できるショーは現在17作。10年前は5作から6作に過ぎなかったという。「観客の若返りは偶然ではなく、確かな傾向だ」と胸を張った。
 また、報告書によるとニューヨーク市および近郊に住む観客は年々増え続け、昨シーズンは観客の38%を占めた。20%はニューヨーク市民だった。観光業が不安定な時期にブロードウェーを支える基盤となったと、報告書は分析している。

ミュージカル「フローズン」の1場面。
ツイッター(@FrozenBroadway)より