家畜小屋に牛27頭の死骸 酪農業者は「財政的に困難」

 【22日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク州北部のオツィーゴ郡エドメストンにある酪農場で21日、27頭の牛の死骸が見つかった。州警察は同日、動物を虐待し、極度の苦痛を与え死なせたとして、同農場で酪農業を営んでいたジェームズ・マンブロ被告(45)を州が定める農業市場法違反で起訴した。
 同警察によると、同被告が飼育する牛が家畜小屋の外にいるのをしばらく見ていないと、近隣の住民が通報。21日に同警察の警官が獣医を伴い同農場を訪れると、同被告が借りていた家畜小屋の中に、27頭の若い雌牛の死骸があったという。
 同警察のアガ・デンビンスカ広報担当官によると、死骸はかなり腐敗が進行した状態だったため、獣医は死因を特定することはできなかった。小屋の中には餌や水が置かれていなかったという。同郡地区検事局は同被告に対し、72時間以内に牛の死骸を埋葬するよう命じた。
 同被告の父、デニスさんは、同被告が牛の世話を怠っていたことを否定。牛が死亡したのは春ごろで、死因は肺炎の可能性があると話している。デニスさんによると、乳製品価格の低下と悪天候のため、同州の酪農業者の多くは財政的に困難な状態にあるという。ただ、デニスさんは「動物の世話ができないことの言い訳にはできない」と話した。

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