【8日付ウォール・ストリート・ジャーナル】若者の間でまん延しているとされる風味(フレーバー)付き電子たばこについて、ニューヨーク州が来年早々から販売禁止にすると検討していることが分かった。決定すれば全米最初の州になる。
州保健局は7日、若者の使用増加への警告と、若者をニコチン依存から守るため、風味付き電子たばこの販売および所持を禁止する規制を発布。しかし8日、法的見直しの時間を与えるとして同規制を撤回した。ただし、州は規制を再発布する予定であるといい、正式発布から60日以内に州民の意見を聞き取る調査期間を経た後、採択される。メンソール味やたばこ味、風味のない電子たばこは対象外。
州では未成年への電子たばこの販売は既に禁止されているが、州保健局によると州内の高校生の27.4%が電子たばこを使用。同局が2014年に追跡調査を開始して以来、2倍以上に拡大した。
ニューヨーク州電子たばこ協会のマイケル・フレニアさんによると、州内に700軒以上の電子たばこ店があり、従業員は3000人以上。フレニアさんは「電子たばこは禁煙への第一歩。命を救う」と話す。州内での販売全面禁止により、2500人以上が職を失うと予想している。
米食品医薬品局(FDA)は今年9月、「特定の風味が若者の電子たばこ人気を助長する新世代全体をニコチン中毒にしてはならない」と発表、全米での販売禁止の検討を明かしていた。