「寒くて死にそう」ソプラノの元女優 アパートで暖房と温水止まり6日間

 【12日付ニューヨークポスト】人気テレビドラマ「ザ・ソプラノズ」にも出演した元女優、フラン・アンソニーさん(87)が、マンハッタン区アッパーイーストサイドのアパートで「寒くて死にそう」と悲鳴を上げている。
 アンソニーさんが住んでいるのは、東72丁目260番地にあるアパートビルの1室。同ビルでは6日前、暖房や温水の供給が止まった。アンソニーさんは常にパネルヒーターをつけ、頭から毛布を被った状態だという。体が不自由で車いすを使うアンソニーさんは「寒すぎて扉そばのインターフォンまで行けないから、食べ物の配達もできない」と事態は深刻だ。今月10日から11日にかけて室温は摂氏1、2度まで冷え込んだ。布団から出て下着を脱ぐのもはばかられ、トイレに行くのも困難になったという。
 1977年から同ビルに住むカロール・クサさんによると、ビルの地下にあったボイラーが壊れ、ビル所有者が屋外ボイラーを設置するよう手配。しかし先月末にビルが売却され、屋外ボイラーが設置されないまま放置されているという。クサさんはニューヨーク市の行政相談窓口311に何度も電話をして訴え出たというが、対応は進んでいない。ビルの管理会社は「ヒーターを全戸に配り、事体収拾に全力を尽くしている」と釈明している。

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