【18日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク前市長で米金融情報サービス会社ブルームバーグの創業者、マイケル・ブルームバーグ氏は18日、ニューヨークタイムズの寄稿面で、母校のジョンズ・ホプキンス大学に学資援助として18億ドル(約2030億円)を寄付すると発表した。同大学が近年導入した、学力のみに焦点を当てた選考方式(ニードブラインド)への資金提供と、低・中所得層出身の学生の学資ローン返済の負担軽減が目的。個人による単一の大学への寄付金としては米史上最高額。
ブルームバーグ氏によると、簿記係だった父親の年収は6000ドル未満だったが、連邦学生ローンと大学内でのアルバイトで学費を賄ったという。同大学で学士号を取得できたからこそ道が開け、「アメリカンドリーム」を達成できたと述懐。卒業翌年の1965年、母校に(当時の自分が払えた)5ドルを寄付、以降、研究や教育、大学の運営の資金として寄付を続け、総額は15億ドル((約1690億円)に上る。
ブルームバーグ氏は、低所得出身でも優秀な学生は多くいるのに、米国の名門大学では全体の60%を占める中・低所得の家庭出身の学生より最富裕層1%の家庭出身の学生数が多いと指摘。自身の寄付は1校を支援するに過ぎないとして、連邦政府や州が教育にもっと投資すべきであると主張した。