賃貸内容の報告義務付け? 新たな規制強化案、エアビーなど対象

【19日付クレインズNY】ニューヨーク市長室は19日、民泊仲介大手エアビーアンドビーなどの短期賃貸業者に対し、ホストの個人情報や賃貸内容の報告を義務付ける条例案を発表した。市議会は今年7月、部屋を貸すホストの氏名と住所を市に開示することを義務付ける条例案を可決し施行。新たな条例を導入し、エアビーなどに対する取り締まりをさらに厳しくする意向だ。
この日発表された条例案では、ホストの個人情報の他、授受した金銭の額、リスティングの掲載場所に加え、アパート全体を対象としたか、また、何日間貸したかを市特別執行局に報告しなければならない。怠った場合は罰金として1500ドル(約17万円)または年間収益のいずれか大きい金額が課せられる。同局のクリスチャン・クロスナー局長は声明で「(新条例案が可決すれば)住宅戸数が確保でき、短期賃借人の安全を守る重要な情報が得られる」と述べた。
ニューヨーク州では、ホストが家にいない状態で集合住宅の部屋を30日未満貸し出すことは違法。市は住宅所有者が長期で部屋を貸すよりも利益率の高い民泊サイトを介して短期で部屋を貸し出すため、市で深刻化する低価格住宅の不足に拍車がかかっている他、貸し部屋近隣の住民を混乱させ、家賃の高騰を招いていると指摘する。新条例案に関する公聴会は12月18日に開催の予定。

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