ローズ奨学生に初のDACA適用者 クイーンズ出身のハーバード大4年生

 英オックスフォード大学大学院に留学できる、ローズ奨学金の2019学年度の米国の受給者32人がこのほど発表され、米国の若年移民に対する国外強制退去の延期措置(DACA)を受けた学生が選ばれた。DACAの学生が選ばれるのは1902年に同奨学金制度が始まって以来初めて。
 DACAとは、若年時に親に連れられて米国に入国した不法移民(ドリーマー)に対し、強制国外退去処分を2年間の更新付きで延期し就労許可を与える制度。オバマ前大統領が導入した。
 2度目の申請で受給者に選ばれたクイーンズ区フラッシング出身のジン・パクさんはハーバード大学の4年生だ。7歳のときに両親に連れられ、韓国から米国に移住した。ローズ奨学金は昨年までDACA適用者は対象外だったが、パクさんはそのことを知りながら昨年1度目の申請を行い、不合格となっていた。オックスフォード大学大学院では移民研究、国際保健科学、疫学の分野で修士号を取得する予定で、将来は移民コミュニティーの擁護者になりたいという。
 ローズ奨学金は、世界でもっとも古く権威ある奨学金制度の1つ。受給期間は最高3年間。19学年度に選ばれた米国受給者の約半数が、移民または移民の親を持つ第一世代だった。ニューヨーク州とニュージャージー州からそれぞれ2人が選ばれた。

英オックスフォード大学。ローズ奨学金米国支部の公式ホームページより