【26日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ニューヨーク市の公立高校から大学に進学した学生の数が今年、史上最多、全体の59%に当たる4万5115人に上ったことが、市教育局が26日に発表した統計から明らかになった。学力や卒業率の向上もみられ、市の教育施策が奏功しているようだ。
今回発表されたのは2017学年度に市の公立高校を卒業し、大学に進学した学生の数。前年は全体の57%、4万3466人が進学していた。また、17学年度に市の公立高校に通った高校生のうち、市立大学(CUNY)が制定した、学力が大学進学に達していることを示す基準(カレッジレディネス)を満たしたのは49%で、前年の46%から伸びていた。さらに、市全体の高校生の18年の卒業率は速報値で前年から1.7ポイント増の76%だった。
市は公立高校からの大学進学率を伸ばすため、数々の施策を行ってきた。市内では近年、大学の出席率と、高校生がカレッジレディネスを満たす割合はいずれも増加を続けている。市の公立高校では授業時間中に大学入試問題を無料で受けられる機会もあり、17学年度に学力評価試験(SAT)を受けた高校生数は史上最多だった。来学年度からは市内の7年生(中学1年生)全員に大学のキャンパスを見学する機会を設ける予定だ。
ビル・デブラシオ市長は「教育の機会均等と質の向上を目指す計画の効果が表れている」と喜んだ。