「楽屋こそ本当の舞台」  スペクタキュラー舞台裏の早着替え

 【26日付amニューヨーク】マンハッタン区ロックフェラーセンターにあるラジオシティ・ミュージック・ホールの年末恒例公演、「クリスマススペクタキュラー」が今月9日から行われている。専属舞踊団「ザ・ロケッツ」のメンバー、サマンサ・ジョー・ハービーさんとジョアンナ・リチャードソンさんが楽屋を案内してくれた。
 「ここが本当の舞台」と話すハービーさんは出演9年目のベテラン。クローゼットにも見える楽屋には所狭しと衣装がかかり、靴や帽子、髪飾りが並ぶ。ダンサーたちはここで舞踊団伝統の早着替えを行うのだ。最短で78秒の早着替えについて、「効率良く衣装替えをする『振付け』が必要なの」と相づちを打つのは13年目のリチャードソンさん。元メンバーが衣装係として待機し、凝った衣装は2人がかりで着付けることもあるという。
 圧巻はフィナーレの「クリスマスライツ」で着るベージュ色のドレス。3069個ものスワロフスキーのクリスタルが縫い込まれ、靴には286個、髪飾りにも1296個のクリスタルが付いている。一番重いのはサンタクロースの衣装で10ポンド(約4.5キログラム)。トナカイの髪飾りに豆電球を灯すためにジャケットに忍ばせるスイッチは80個。タップダンスで靴に付ける小型マイクは160個。衣装の総数は560枚に上るという。

「クリスマススペクタキュラー」は来年1月1日まで。写真は公式ホームページより