【6日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ニューヨーク州報酬委員会は6日、2020年までに州議会上下両院の議員の給与を引き上げる法案を承認した。議員の副業収入を減らす目的で、州議会が修正または却下しない限り、来年1月から施行される。給与引き上げは20年ぶり。
議員の給与は現行の年収7万9500ドル(約900万円)が11万ドル(約1250万円)へ引き上げられ、2021年には13万ドル(約1470万円)になる。知事も21年に年収が17万9000ドルから25万ドル(約2800万円)、副知事や司法長官は同年に年収15万1500ドルから22万ドルになる。
非営利団体「米国州議会会議」によると、引き上げによりニューヨーク州議員の給与額は全米最高となる。元ニューヨーク市会計監査管で州報酬委員会委員のビル・トンプソン氏は「議員といっても家族を養わなくてはならない」と釈明。「非常勤の仕事のように見えるが、そうではない」と説明した。
承認前に行われた公聴会では、給与引き上げは議員給与の全体的な見直しとともに行うべきとの意見も出た。給与の他に、地位や役割に応じて年間9000ドルから4万1000ドル支払われている特別給付金を、一部を除き廃止すること、また法律相談料など外部からの収入は給与の15%までに制限することなどを勧告した。
上下両院の幹部は現在、修正や却下の意向を表明していない。