あなたがインテリアや家具に興味があるなら、ぜひ、家具会社BDDWのソーホーショールームをのぞいてみてください。きっとスケールの大きさとセンスの良さを肌で感じられるはずです。会社を率いるタイラー・ヘイズさんは画家、彫刻家を経て、クラフツマンシップが生きた家具づくりの世界に入ったという多彩な経歴の持ち主。木のぬくもりを生かしたベッドフレーム、ブランコのように天井から吊るされた皮革製の椅子、磁器を使ったインダストリアル風の照明、ニキシー管を使ったレトロな時計など、実用性と遊び心が大胆に融合しています。
ヘイズさんにとってのものづくりの極意は「素材、情熱、化学、物理学の均衡を巧みに保つ」こと。現在、製作は主にペンシルベニア州フィラデルフィアにある広々としたスタジオで行われていますが、そのルーツはニューヨーク。オレゴン州北東部の田舎町で生まれ育ち、1998年にニューヨークに拠点を移し、アーティストを経て今に至るヘイズさんはかつての自分を「電機のこぎりを持った手の器用な便利屋にすぎなかった」と謙遜します。面白いことに彼の作品は最もデザイン性に富んだ高価なものから売れていき、そこから商品の芸術性を極めていくことになったといいます。
ヘイズさんが立ち上げた新しいブランド「M・クロウ&カンパニー」も必見です。
故郷オレゴン州の小さな町で、幼いころから慣れ親しんだ107年続く小さな雑貨店の名を冠したこのブランドは、経営不振に陥った同社を買収して存続を図ったもの。ソーホーにある直営店にはあたたかみのある陶器や洋服も並び、さまざまな分野で才能を発揮していることが伝わってきます。とりわけ、陶器はフラデルフィアのスタジオのそばから採取した泥土で作るなど実生活に根ざして作られており、素敵です。
BDDW
bddw.com
5 Crosby St. (bet. Howard & Grand Sts.)
M. Crow & Co.
mcrowcompany.com
16 Howard St. (bet. Lafayette & Crosby Sts.)
RECOMMENDED
-
世界最強パスポートはどの国? 日本2位、アメリカは9位に
-
今年はNYで4つの美術館がリニューアルオープン!ニューヨーク・タイムズの「訪れるべき場所」にも
-
「2025年に訪れるべき52の場所」ニューヨーク・タイムズが富山県を選出 隈研吾のガラス美術館にも注目
-
NYで5つの「メイシーズ」が閉店 対象店舗は? ミニマーケットの出店も計画中か
-
津山恵子のニューヨーク・リポートVol.47 中居氏の謝罪、アメリカではあり得ない ジャニーズ問題を繰り返し人権蹂躙
-
異色ユーチューバー、ラオスでの児童買春を投稿、卑劣さが物議…海外での犯罪も罪成立
-
NY、NJ州境で大規模山火事 マンハッタンの「3分の1相当」が延焼か
-
ビリー・ジョエルとロッド・スチュアート 一夜限りの豪華すぎる共演、17日からチケット発売
-
今年は3店舗しかない! NYのデパート「冬季ウインドウ」まとめ 話題のWickedコラボも
-
NYが「不親切な都市」に選出 50州の中で最もフレンドリーなのは?