マイケル・コーエン
トランプ氏の顧問弁護士として「厄介事」の尻ぬぐいをしてきたマイケル・コーエン(52)は、ロングアイランドでユダヤ人強制収容所の生き残りの父と准看護士の母の間に出生。ミシガン州のロースクールを卒業、ニューヨーク市で人身事故専門の弁護士としてキャリアをスタートした。
トニー・シュワルツの「トランプ自伝」を読んで感動し、トランプ氏所有の不動産を購入したことなどから同氏と繋がりができ、2006年にトランプオーガニゼーションに入社。「ピットブル」と呼ばれるほどの忠誠から存在感を示し副社長に昇進、一族の関連会社で重役も務めた。トランプ氏とロシアの関係について英情報部の元将校が公表した報告書、「スティール文書」によると、コーエンは16年に民主党委員会のハッキング問題でロシア当局者と面会(本人は否定)、最側近として当初から「ロシア疑惑」の重要な局面に立ち会ったとされる。
トランプ氏と不倫していたと訴えるポルノ女優に口止め料を払ったとする選挙資金法違反に加え、トランプオーガニゼーションのモスクワ開発計画について虚偽の証言をしたなどの罪で18年12月、禁錮3年の実刑判決を下され、19年3月に収監予定。トランプ氏と決別し「良心に従わず、汚い行為の隠蔽が義務だと思っていた」と悔いた。新たな爆弾証言が待たれる。