「最後の古本屋」閉店に「待った」 クラウドファンディングで寄付集まる

 【17日付ニューヨークポスト】「アッパーウエストサイドの最後の古本屋」として知られる「ウエストサイダー・レア&ユーズド・ブックス」が閉店を免れた。
 同店はブロードウェー沿いの西80丁目と81丁目の間にある、創業35年の老舗。ジョン・タートゥーロのコメディ映画「フェイディング・ジゴロ(邦題:ジゴロ・イン・ニューヨーク)」(2013年)にも登場した。
 近年は売り上げが伸び悩み、共同経営者のドリアン・ソーンレイさん(50)は2月に閉店することを決意。今月15日には全品30%引きの「閉店セール」のお知らせを同店のフェイスブックで投稿した。売れ残りは「宿敵」通販サイト、アマゾン・ドット・コムで販売する覚悟まで決めていたという。
 客からは「在庫が豊富な上、信じられないほど安価で本が手に入るのに、残念」と閉店を惜しむ声が上がった。そこで、クラウドファンディングのサイト「ゴーファンドミー」で5万ドルを目標に寄付を募ったところ、17日夕方までに3万2900ドルが集まった。
 ソーンレイさんは「たった2日で3万ドルとは」と信じられない様子。新たに契約する賃料に大方めどが立ち、存続を決定した。「皆さんのおかげで、われわれは救われた」と感謝することしきりだ。

同店が15日に掲示した閉店の貼り紙。
同店のフェイスブックより