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【23日付ニューヨークタイムズ】ジョン・レノンを「貴重な文化的財産」と擁護し、国外退去処分から救ったことで知られる元ニューヨーク副市長、エドワード・A・モリソンさんが19日、うっ血性心不全のためフロリダ州オカラで死去していたことが分かった。85歳だった。
1933年4月9日、ブルックリン区生まれ。弁護士だったモリソンさんは、ニクソン政権下の米政府が1972年、レノンと妻のオノ・ヨーコが米国に在住することに対して意義申し立てを行った際に顧問を務めた。
レノンは68年、英国・ロンドンで大麻所持により有罪判決を受けていたため、麻薬犯罪者は入国できないとする移民法に準拠し米政府は73年、国外退去命令を発付。米連邦捜査局(FBI)の資料によると、当時レノンはベトナム反戦活動家としても注目を浴びていたことからホワイトハウスがレノンを危険視したという。
モリソンさんらレノン側は、国外退去は自動的に発効するものではなく、人道的見地などから移民担当官に自由裁量があると主張。当時の上司、ジョン・リンゼイ元ニューヨーク市長に証言を依頼し擁護運動を展開した。ジョーン・バエズやボブ・ディラン、レナード・バーンスタインなどの著名音楽家もこれに加わった。74年にニクソン大統領が辞任すると、米政府も国外退去命令を撤回し、76年に永住権を与えた。
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