【30日付WNYC】ニュージャージー州のクリス・クリスティー前知事(共和)が出版した自伝「レット・ミー・フィニッシュ:トランプ、ザ・クシュナーズ、バノン、ニュージャージーと高慢政治の力」は評判が芳しくない。クシュナー一族への攻撃に終始し、知事時代についてあまり触れていないからだ。
同書でクリスティー氏は、トランプ大統領の家族以外で自分は大統領と一番親しかったと説明。にもかかわらず副大統領や司法長官に指名されず、政権移行チームの委員長を解雇されたのは、トランプ氏の娘婿で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏に嫌われていたからだと述べている。クリスティー氏は連邦検事時代に、クシュナー氏の父親に有罪判決を言い渡したことで恨みを買ったという。
また、クリスティー氏の知事時代、側近がバーゲン郡フォートリーの区長への報復目的で意図的にジョージ・ワシントン橋の一部車線を閉鎖し渋滞を引き起こしたとされる2013年の「ブリッジゲート事件」については、メディアと民主党の「陰謀」と非難。また、同氏が初めてホワイトハウスを訪れた際、トランプ氏から「あの事件さえなければ君はここの住人だったと言われた」と明かしている。
ニューヨークタイムズは書評で、同氏の政治に関する優れた本として同氏を担当した記者の著書を紹介するなどしてこき下ろした。