【6日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク市の名門高校の入学者がアジア系生徒に偏っているとして、ビル・デブラシオ市長は成績のみで合否を決める現行入試の改革を模索。これはアジア系生徒に対する差別として提訴もされているが、アジア系卒業生はどう考えているのか。ニューヨークタイムズが聞いた。
ブルックリン工科高校を卒業したタスフィア・ラーマンさんは「『受験にお金をかけられる金持ちの子どもがスタイべサントに行く』と友人と冗談を言っていた」と話す。保護者の経済力が大きく影響しているとして、「現行制度は廃止すべき」と主張した。
黒人が多く居住する地域で育ち、スタイべサント高校を卒業したロナルド・ラパタロさんは改革派。黒人やヒスパニック系の学生が勉強しないとの意見に「どれだけ彼らのことを知っているのか?」と怒る。
同高校出身のスー・キムさんは現行制度を強く支持。「(私と)同じように頑張って合格を勝ち取ってほしい」と主張する。「人種偏向という言葉を聞くと、自分たちのことを責められているように感じる」とも。
ブロンクスサイエンス高校を卒業したジョン・リウ州上院議員は「名門校は確かに多様性に欠けている」と改革に前向きだ。