黒人リンチの輪縄写真を掲示 3教諭を処分、ロングアイランドの中学校

 【10日付ニューヨークタイムズ】ロングアイランドのナッソー郡にあるルーズベルト中学校でこのほど、奴隷の黒人をリンチする際に使われた「ヌース(首吊り用輪縄)」の写真が教室内に掲示された。ルーズベルト教育委員会は複数の教諭が写真に関与したとし、「適切な処分を行った」と発表した。
 写真では2本のヌースが「新学期用ネックレス」として紹介されており、「ハハ」といった笑い声のシールや「#YES」のハッシュタグ文字も見える。有色人種の教諭が地元のマウント・サイナイ・バプティスト教会のアーサー・マッケイ・ジュニア師に写真を見せて相談、同師は「(事実を)広く知らせて抗議すべき」として9日、自身のフェイスブックに投稿した。同師は「掲示した教諭を懲戒免職に」と非難を強めている。
 ルーズベルト教育委員会は声明文で、掲示された写真を取り外し「一部の教諭の不適切な行動」などと釈明した。同校の2017年から18年学年度の在校生の55%はヒスパニック系、45%がアフリカ系。

Update 2.11
 【11日付ニューズデー】ルーズベルト教育委員会は事件発覚以降、3人の教諭が有給休暇を取っていると発表。3人の人種については明言を避けた。

ルーズベルト中学校の教室内に掲示された問題の写真。ジュニア師のフェイスブックより