犬虐待の男に禁錮2年の判決 ブロンクス区、犬は右目失明

 ブロンクス区の路上で昨年、チワワ犬を蹴りけがを負わせたとして動物虐待の罪を認めていた同区在住のドウェイン・スミス被告(28)に対し、ブロンクス高位裁判所は25日、動物虐待罪では最長となる禁錮2年の実刑判決を言い渡した。
 同区の地区検事局の発表によると、スミス被告は昨年2月21日、同区のバン・コートランド公園南のウエイン街とガン・ヒル・ロードの角で、飼い主の女性とその家族と口論になり激高。プーチーズと名付けられたチワワ犬の雑種(10)の頭部を蹴り上げた。
 体重11ポンド(約5キログラム)のプーチーズは数フィート宙に舞い、ブロック塀に激突、地面に強く叩き付けられた。右目眼球が飛び出し、意識不明の状態で獣医に運び込まれ、手術で右目眼球を摘出、失明した。また、頬骨など体の数カ所を骨折し、重度の打撲傷も負った。防犯カメラが一部始終を記録していた。
 スミス被告は昨年11月に罪を認めていた。禁錮刑に加え、同被告は今後10年間、犬を飼うことを禁じられ、さらにニューヨーク市の「動物虐待者リスト」に名前が記載される。
 ダーセル・クラーク地区検事長は声明で「プーチーズは重傷を負い、精神的後遺症も残った。無防備な犬に対するこのような蛮行を今後も厳しく追求していく」と述べた。